当院は手術診療に最も力を注いでおり、開院から2年4ヶ月の本日までの総手術件数は3493件(白内障手術:3078件【うち多焦点眼内レンズ264件】、硝子体手術:314件)となりました。非常に多くの患者様に当院を選んで頂き、また他院からも多くの患者様をご紹介も頂いており、その期待と責任を胸に、スタッフ一同、日々診療に取り組んでおります。
この度、Alcon社から最新の白内障・網膜硝子体手術機器『UNITY VCS(Vitreoretinal Cataract Systems)』が本邦で発売されました。これまでの同社の手術機器 Constellationから14年ぶりのニューモデルチェンジであり、同社も社運をかけて本機器の開発を行い、学会での展示のみならず、大々的な発売記念講演会も開催されました。
当院では、これまでも高性能な手術機器(Constellation, Centurion)を用いて、白内障・網膜硝子体手術を行って参りましたが、当院のスローガンである「最新最良の眼科医療をオホーツク地域にお届けする」という観点から、本機種をいち早く導入し、更にレベルアップを行うこと致しました。
なお、北海道での導入は現時点で2件目であり、道東地域では初導入となります。
9月末より本機にて、白内障、硝子体手術を合わせて70件ほど執刀させて頂きました。正直な感想を述べると「非常に良い」と思います。様々な利点がありますが、特に強調したい点としては、
・白内障手術において、UNITY 4D Phacoという画期的な超音波発振方式で、白内障の破砕が更に効率的になったことで、「Hybrid tip」という「水晶体嚢を傷つけにくい先端の超音波チップ」をほぼ全例で使用可能となりました。そのため、白内障手術の安全性と効率性が飛躍的に向上しました。
・硝子体手術においても、UNITY Hyper Vitにより、30,000cpmという超高速カットにより硝子体を切除しつつ、Intelligent Fluidics/Aspiration/IOPにより、眼内流体環境を安定させた中で、安全性と効率性の両立させながら、安心して手術を実施できています。
これからも設定を煮詰めて、さらに良いものへと進化させていく必要がありますが、これまでの当院のヘッズアップ手術スタイル(NGENUITY)、デジタルサージカルガイド(ARGOS-VERION)とも完全にコラボレーションして使用が可能であり、さらに当院の手術診療を高めてくれる機器であると確信しております。多くの患者様のご期待に応えて、最良の手術を常にお届けできるよう、日々精進を続けて参ります。
なお、10/8(水)午後より、日本臨床眼科学会参加のため休診期間が長くなります。学会中に、本機器の情報も全国の最先端のサージャンの先生方と共有し、有益な技術をオホーツク地域に還元できるよう努めます。患者様におかれましては、学会活動の重要性についてもご理解頂けますと幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。